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杜仲葉
杜仲葉
 

「トチュウ」は、世界で唯一、一科一属一種の単独種で、学名をEucommia ulmoides といい、その樹皮を乾燥したものを古くから「杜仲」いいます。中国最古の薬物書の『神農本草経』の上品に「腰痛や背筋痛(老化による筋筋膜痛)の鎮痛、強壮、強精、精神力の強化作用があり、老虚による残尿感や陰部の痒みの改善などに用い、長期に服用すると老化防止になる」と記されています。

葉部については1978年、中国で樹皮の杜仲と同じように血圧降下作用のあることが証明され、それ以降、「杜仲葉」が薬草茶として愛用されるようになりました。

最近、日本においても詳細な機能解明研究の結果、「杜仲茶」として市民権を得ています。杜仲葉に着目して、富山医科薬科大学の難波教授らのグループでも研究が進められました。ラットなどを用いて一過性の降圧作用、尿中電解質の排泄向上と利尿、滋養強壮、抗酸化および肝機能の亢進作用などが明らかにされました。次に、熊本大学薬学部の野原教授らのグループは、杜仲葉の含有成分としてゲニポシド酸などのイリドイド類、フェノール性化合物、フラボノイド類およびトリテルペン類を明らかにするとともに、高血圧の改善とがん予防効果のあることを報告しています。

すなわち、自然発症高血圧ラットを用いて杜仲葉エキスの血圧上昇抑制作用を確認するとともに、主要活性成分はゲニポシド酸であることを推定しています。降圧臨床評価においては、杜仲葉エキス飲用群に平均血圧の有意な低下作用があることを明らかにしています。

このほか、杜仲葉エキスにはラットの高コレステロール血症の改善や脂肪肝の軽減作用が報告されており、人への杜仲葉配糖体投与によって、総コレステロールが低下することも明らかにされています。さらに、杜仲葉エキスの飲用によって加熱蛋白食品の摂取や喫煙による発がん性が抑制され、がん予防果が臨床的にも判明しています。また、杜仲葉の水溶性画分には、抗がん剤のマイトマイシンCによる染色体異常の抑制作用が認められ、ゲニポシド酸などのイリドイド配糖体やフェノール性化合物に抑制活性のあることが明らかになっています。

杜仲葉を食品として用いるために安全性評価が行われ、杜仲葉の有効性が科学的に支持されるとともに、安全性の高い素材であることから、最近、「血圧が高めの方に適した食品」として、特定保健用食品の認可を受けています。

中国の研究
冠状動脈の拡張作用、冠血流量増加作用、抗不整脈作用、心筋の酸素消費量の減少作用、血圧降下作用、抗炎症作用、鎮痛作用、CCl4(四塩化炭素)肝障害抑制作用など
臨床応用研究
産後の異常過多出血や、吐血、鼻出血など各種の出血の治療
冠状動脈疾患や、狭心症の治療効果

(薬事日報:2002年1月15日より要旨)健康食品を科学する(17) 天然素材の基源や伝承薬効を解説

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